糖尿病患者の足の治療情報サイト

外来治療

糖尿病や高齢者の足の病変が増えている昨今、足の病変の早期発見と早期治療を掲げ医療機関によって呼び方は様々ですが「創傷ケアセンター」「フットケア外来」を開設する病院やクリニックも増えております。

上記専門機関では外科・皮膚科・形成外科・循環器科・血管外科・整形外科などの専門医を中心とした医療チームが徹底的に創傷の原因を追究して専門的治療を行い創傷の早期治癒を目指し患者様へのより良い医療の提供を行います。

専門機関を患者様が受診した場合、ケースマネージャーと呼ばれる看護師によってアセスメント、管理などが行われその報告によって医師が治療を行い、必要に応じて他の専門科に検査や治療を依頼するという一連のケアが外来で行われます。(検査・治療の内容によっては入院していただくこともあります。)
外来の治療であっても、簡単な処置だけを行う訳ではなく、患者様に平均30分~40分の治療時間をとっています。

入院治療

創傷を治すために入院が必要なこともあります

  • とっても具合が悪いわけではないのに、足の傷治療に入院を勧められた…
  • 先生は入院が必要というけれど仕事が忙しくて無理…

ほんとに入院が必要なんでしょうか?

いざ病院に入院となると、不安を抱いたり、入院自体に疑問を感じるかもしれません。
しかし、必要な検査、治療、手術、投薬、状態の管理など、様々な理由により入院が必要なこともあるのです。
それが治癒への近道になるからです。

むくみの管理 抗生剤の点滴療法
足の腫れを引き起こす体内の水分を減らすため、利尿剤の投与、 足の挙上、圧迫療法、ポンプ療法などを入院環境で行います。
静脈性の創傷も入院してむくみの管理をすることで治りを早めることができます。
創傷ができると皮下の組織がむきだしになるので、蜂窩織炎( ほうかしきえん)、軟部組織の感染、骨髄炎などの感染症 を起こすことが良くあります。
これらの感染には点滴による抗生剤の投与がとても効果的です。
重い蜂窩織炎と、骨髄炎の多くは、入院して抗生剤の点滴を受け、これ以上感染を悪化させないようにすることが重要です。
手術(壊死組織の切除・血流の改善) 痛みの管理
創傷が悪化して壊死、真っ黒になってしまったところは、入院したうえで手術を行い、 黒いものを取り除いたり、血流を改善する必要があります。
そして手術後も出血やその他の問題が起きていないかを院内でモニターします。
創傷の耐え難い痛み…。
入院すると、局所、脊椎などの麻酔や、強い薬で痛みをコントロールする ことができます。
除圧 状態が悪化した場合
傷のある部分に圧がかかると、傷はずっと治りません。
入院して安静にすれば、圧がかかることを防ぐので治りが早まります。
傷の状態により、治るまでは車椅子、歩行禁止などの制限があるかもしれません。
状態が悪化したときは、入院して緊急の検査、診断等を行い、 どうして悪化したのか原因を突き止めることが必要です。
その後、診断の結果によって必要な治療を行います。

デブリードメント

デブリードメントの必要性

糖尿病や循環器の疾患をお持ちの方は、下肢や足に潰瘍と呼ばれる創傷ができる可能性があり、この傷を治すのには長い時間がかかります。
ですから下肢や足にどんなに小さくとも傷や赤い斑点を見つけた時はすぐに医師の診察を受けることが大切です。
その内消えるだろうとほおって置くと手遅れになる可能性があります。
このような創傷の適切な治癒には特別な手当てが必要となり、そのひとつにデブリードメントがあります。

デブリーメントとは?

デブリードメントとは、壊死組織や感染した組織を取り除き、創を清浄化する、いわゆる「創傷の外科的掃除」のことです。
通常は、まず創傷がある部分に外用の麻酔薬をつけたあと、メスや専用器具で壊死組織や不良組織を丁寧に取り除きます。

デブリードメントの頻度は?

担当医がデブリードメントの頻度を決めますが、創傷が治癒し始めるまで週に1度の実施が必要なこともあります。

デブリードメントは痛い?

糖尿病をお持ちの方の場合、神経障害により、足の感覚が無いことがあります。 その場合は通常デブリードメント中の痛みは無いか、あるとしても少しのものです。
それ以外の方には施術前に通常外用麻酔薬を塗布します。
麻酔薬にアレルギーのある方もいらっしゃいますので、予め医師とご相談下さい。
外用麻酔薬を使用してもまだ痛みがある場合は、傷の部分に麻酔薬を注射します。
又、施術前に鎮痛剤の服用指示を出されることもあります。

デブリードメント後の傷はどんな様子?

デブリードメントの後は施術前より傷が大きくなったように見えます。
しかし、これはあくまで表面上の「氷山の一角」であり、創傷の全体像は表面で見えるものよりもっと大きなものなのです。
そして創傷の中の壊死・不良組織を全て除去するという作業は必要不可欠です。デブリードメント後に傷が大きく見えても、これは普通の事ですので心配しないで下さい。
この大きく見える傷がもともとのサイズだったのです。
それまでは壊死・不良組織に覆われていて見えなかっただけなのです。

デブリードメントはあなたの創傷を治癒させる為の非常に大切な治療です。
デブリードメントについて他に質問などがございましたら、どんなことでも結構ですので、担当医にご相談ください。

PTA (経皮的血管拡張術)

PTA (経皮的血管拡張術)とは?

動脈が詰まるなどの疾患のある方の血管を内側から広げて血が通るようにする手術です。

  1. まず動脈の中に細くて軟らかいカテーテルと呼ばれるチューブを挿入します。
  2. それが動脈の狭くなった部分にたどり着くと、カテーテルの先についた風船を膨らませます。
    その風船が動脈の内側に付いた脂肪や石灰質を押し広げ、血管が開いて血行を改善させるのです。
  3. 腹部大動脈や腸骨(ちょうこつ)動脈のPTAでは普通、同時にステントと呼ばれる針金のネットを入れたままにして血管が再狭窄しないようにします。
    ただし、大腿(だいたい)動脈、膝窩(しっか)動脈、腓骨(ひこつ)動脈など、足の血管のPTAの場合は、足の傷の原因になるため通常ステントは入れません。

手術の後…

PTA術後は6~8時間ベッド上で安静にし、1日入院することもあります。
病院を出た後は、ほとんどの場合いつもの生活に戻ることができます。

PTAを受けないと、こんな危険も…

  • 創傷壊死の悪化
  • 創傷の拡大
  • 創傷が治癒しない
  • 足の切断

末梢動脈のバイパス術

末梢動脈のバイパス術とは?

末梢血管疾患のある方の下肢や足部において、疾患のある血管に迂回路(うかいろ)を作ることです。
血管が詰まってしまった部分の上と下に別の血管や人工血管を縫いつけ、詰まった部分を迂回させると、新しい血管に血液が通るようになるので血行が改善されるのです。

バイパス術の前には…

医師がどの種類の血管を使用するのが良いかを決めますが、このときできる限り足の他の部分から取った血管を使います。
また、人工血管を使うこともあります。人工血管は本物の血管に比べると再び詰まってしまう可能性が高いのですが、他の血管を使えない場合には有用です。

バイパス術を受けないと、こんな危険も…

  • 切断
  • 壊疽
  • 疼痛
  • 感染
  • 創傷が治癒しない
  • 感染の拡大

除圧

除圧とは?

除圧というのは、その部分に体重がかからないようにするという意味です。
医師が「除圧が必要」と判断したときは、歩行を禁止するか、創傷ができている部分もしくは創傷ができそうな下肢に体重がかからないようにする処置をします。
寝たきりや車椅子の方においては、お尻や腰のあたりの除圧が必要なこともあります。

除圧はなぜ必要?

人間が歩行をするとき、足や足首にはとても大きな圧がかかります。
この圧は新しい組織や血管の生成を妨げます。
もしあなたのお尻や腰のあたりに褥瘡(床ずれ)がある場合、その傷の部分を下にして寝たり座ったりしてはいけません。
傷に圧がずっとかかっていると、傷の治りが遅くなったり、傷が悪化したり、最悪の場合は傷が治らないこともあります。

除圧の方法は?

除圧には様々な方法があります。
一番簡単なのは、動かずにベッドで安静にしていることです。
しかし、これはいつもできるという訳ではありませんね。
しかし、傷の状態などに応じてベッド上安静が必要な場合もあります。
医師からベッド上安静といわれた場合、その指示を守ることが大切です。

足に傷がある場合は、除圧用の靴や装具を処方される場合があります。
この靴や装具によって、歩いても傷の部分に圧がかからないようになります。
ですが、休めるときは休んで、傷が治るまではなるべく歩き過ぎないようにしましょう。

寝たきりの方、車椅子の方には、特殊なマットレスや車椅子用クッションを用いて除圧をします。
寝たきりの方はいつも同じところを下に寝ているとそこが床ずれとなりますので、時々からだの向きを変えることが大切です。
またベッドに寝たきりでも足のかかとなどがマットにあたって傷になる場合もありますので、注意する必要があります。

圧迫

圧迫とは?

圧迫とは、むくみの改善のために行われる治療のひとつです。

足のむくみ(浮腫:ふしゅ)

静脈の病気のために足に潰瘍ができる方は、足のむくみに悩まされていることも多いと思います。
むくみは体の組織内に異常に水分が溜まることによって起こる症状で、水は引力により下のほうへ流れようとするため、下肢・足に起こることがとても多いです。
むくみが無くならないと傷も治りませんので、静脈性の創傷がある方にはむくみの改善が不可欠です。

むくみの治療には、足の挙上(足を心臓より高く上げる)水分や塩分の摂取制限座りっぱなし、立ちっぱなしを避けるなどに加えて、圧迫という方法があります。
患者様の状態に応じて、弾性ストッキング(または医療用ストッキング)や弾性包帯などを使用した圧迫療法を決定します。

>>弾性素材を使用した圧迫療法

植皮術(しょくひじゅつ)

植皮術とは?

体のある部分から取った皮膚を別の部分へ貼り付けることをいいます。

分層植皮

手術の前に麻酔をかけ、患者様ご自身の健康な皮膚を外科的に取り、創傷などの部分に貼付します。
これを分層植皮(ぶんそうしょくひ)といい、皮膚の一番上(表皮)とそのすぐ下の真皮の一部を移植します。
皮膚は普通、お尻・ももの内側など衣服に隠れた部分から採取されますが、皮膚の色合いなどによって決められます。
採取した皮膚は創傷などの上に置かれ、ガーゼ・綿などで圧迫、医療用ホチキス、縫合などによって貼付されます。

全層植皮

開放骨折など多くの組織が欠損している方には、表皮から真皮までの全層植皮(ぜんそうしょくひ)が必要となります。
この場合は筋肉、血管などを含んだ部分が背中やお腹から採取され移植されます。

こんな場合植皮が必要です

  • 大きな創傷
  • やけど
  • 治癒に植皮が必要な外科手術後
  • 感染による大きな皮膚欠損
  • 美容・再建手術

植皮を受けると…

皮膚移植された部分から36時間以内に新しい血管ができ始めます。
ほとんどの植皮は成功しますが、もし治らなかった場合はもう一度植皮をします。
そして植皮部分にちゃんと血行があるかチェックします。

植皮術を受けないと、こんな危険も…

  • 創傷が治癒しない
  • 感染
  • 創傷の治癒が遅れる
  • 痛みが長く続く

その他の療法

ドレッシング(創傷被覆)

抗生剤療法

このサイトの情報は下記サイトを参考とさせて頂きました。

株式会社ミレニアメディカル

株式会社ミレニアメディカル

下肢切断と褥瘡を無くしたい「難治性を含む慢性創傷の80%以上を治癒させる」それが私たちの願いです。
ミレニアメディカルは治らない傷を治す、下肢切断を回避するという目的の為に、創傷ケアセンターという専門外来の立ち上げ支援、コンサルティングを行う会社です。

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足のケア図書館
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